桶を鼻の下へ持つて来て貰ふと、牛は子供の骨折を、何とも思つてゐないもののやうに、すぐ顔を、その中へ突つこんで、もぞりもぞりと喰べはじめた。
それだけの仕事が済んでしまふと、牛飼は漸く、子供に自分達の弁当を取出させた。
良寛さんは見てゐて、これでは、まるで牛飼は子供より牛の方が大事らしいな、と思つた。
桶を鼻の下へ持つて来て貰ふと、牛は子供の骨折を、何とも思つてゐないもののやうに、すぐ顔を、その中へ突つこんで、もぞりもぞりと喰べはじめた。
それだけの仕事が済んでしまふと、牛飼は漸く、子供に自分達の弁当を取出させた。
良寛さんは見てゐて、これでは、まるで牛飼は子供より牛の方が大事らしいな、と思つた。