武助さんは、棹をあやつりながら、流しめに良寛さんを見てゐた。
良寛さんは、へさきに小さくかがまつて、川の上や下の方を眺めてゐた。
――何だい、こんな糞坊主が、そばにをつても、些も温くなりやしないぢやねえか、と口の中でいひながら、武助さんは邪険にぐらぐらと船を揺すぶつた。
武助さんは、棹をあやつりながら、流しめに良寛さんを見てゐた。
良寛さんは、へさきに小さくかがまつて、川の上や下の方を眺めてゐた。
――何だい、こんな糞坊主が、そばにをつても、些も温くなりやしないぢやねえか、と口の中でいひながら、武助さんは邪険にぐらぐらと船を揺すぶつた。