その車もよく空いてゐたので眞中所の窓際の席に腰を卸し、窓外に眼を放つた。
窓のすぐ外に、枯草に緑草がまじつた土堤が續いてゐる、それがすばらしい速さで、線をひきながらうしろへ流れてゐる、かういふ風にあの時道の白さが足の下を流れてゐたと金太郎はすぐ聯想した。
もしあの時、自分が轉ばうと思はなかつたら、自分の上に大變な事がふりかゝつて來たのだ。
その車もよく空いてゐたので眞中所の窓際の席に腰を卸し、窓外に眼を放つた。
窓のすぐ外に、枯草に緑草がまじつた土堤が續いてゐる、それがすばらしい速さで、線をひきながらうしろへ流れてゐる、かういふ風にあの時道の白さが足の下を流れてゐたと金太郎はすぐ聯想した。
もしあの時、自分が轉ばうと思はなかつたら、自分の上に大變な事がふりかゝつて來たのだ。