轉ばうと思つたのはほんの些細なことで、それが、自分をそれ程の大事から救つてくれようとは思ひ設けなかつた。
さう金太郎は考へた。
分水嶺の頂上に降る雨が、實に一糎か二糎の相違から、一方は右に流れてやがては右の海にそゝぎ、他方は左に流れて左の海にそゝぐことになるときかされてゐたのも、こんなことなのだと思ひ合はされた。
轉ばうと思つたのはほんの些細なことで、それが、自分をそれ程の大事から救つてくれようとは思ひ設けなかつた。
さう金太郎は考へた。
分水嶺の頂上に降る雨が、實に一糎か二糎の相違から、一方は右に流れてやがては右の海にそゝぎ、他方は左に流れて左の海にそゝぐことになるときかされてゐたのも、こんなことなのだと思ひ合はされた。