光蓮寺の山門をすこし小さくしたような、さびた金具などのついた古めかしい門である。
横に小さいくぐりがあって、太郎左衛門はそれから出はいりし、門はいつでもしまっている。
太郎左衛門といっしょにそこまできて、太郎左衛門が、「しっけい」とか、「さよなら、またあした」などといって、そのくぐりからすっと中へはいり、あとにぴったりくぐり戸もしめられてしまうと、久助君は、いったいこの門の中で、太郎左衛門はどんなことをしているのだろう、おとなのことばでいえば、どんな生活をしているのだろうと、ちょっと思うのであった。