坂のふもとで見てゐると、漆にかぶれた坊さんや、少しびつこをひく馬や、萎れかかつた牡丹の鉢を、車につけて引く園丁や、いんこを入れた鳥籠や、次から次とのぼつて行つて、さて坂上に行き着くと、病気の人は、左のリンパー先生へ、馬や羊や鳥類は、中のリンプー先生へ、草木をもつた人たちは、右のリンポー先生へ、三つにわかれてはひるのだつた。
さて三人は三人とも、実に医術もよくできて、また仁心も相当あつて、たしかにもはや名医の類であつたのだが、まだいゝ機会がなかつたために別に位もなかつたし、遠くへ名前も聞えなかつた。
ところがたうとうある日のこと、ふしぎなことが起つてきた。