ところが馬を降りれない、もう将軍の両足は、しつかり馬の鞍につき、鞍はこんどは、がつしりと馬の背中にくつついて、もうどうしてもはなれない。
さすが豪気の将軍も、すつかりあわてて赤くなり、口をびくびく横に曲げ、一生けん命、はね下りようとするのだが、どうにもからだがうごかなかつた。
あゝこれこそじつに将軍が、三十年も、国境の空気の乾いた砂漠のなかで、重いつとめを肩に負ひ、一度も馬を下りないために、馬とひとつになつたのだ。
ところが馬を降りれない、もう将軍の両足は、しつかり馬の鞍につき、鞍はこんどは、がつしりと馬の背中にくつついて、もうどうしてもはなれない。
さすが豪気の将軍も、すつかりあわてて赤くなり、口をびくびく横に曲げ、一生けん命、はね下りようとするのだが、どうにもからだがうごかなかつた。
あゝこれこそじつに将軍が、三十年も、国境の空気の乾いた砂漠のなかで、重いつとめを肩に負ひ、一度も馬を下りないために、馬とひとつになつたのだ。