私は一軒の床屋に入りました。
それは仲々大きな床屋でした。
向側の鏡が、九枚も上手に継いであって、店が丁度二倍の広さに見えるようになって居り、糸杉やこめ栂の植木鉢がぞろっとならび、親方らしい隅のところで指図をしている人のほかに職人がみなで六人もいたのです。
私は一軒の床屋に入りました。
それは仲々大きな床屋でした。
向側の鏡が、九枚も上手に継いであって、店が丁度二倍の広さに見えるようになって居り、糸杉やこめ栂の植木鉢がぞろっとならび、親方らしい隅のところで指図をしている人のほかに職人がみなで六人もいたのです。