その時向うから、トッテントッテントッテンテンと、チャリネルという楽器を叩いて、小さな赤い旗をたてた車が、ほんの少しずつこっちへやって来ました。
見物のばけものがまるで赤山のようにそのまわりについて参ります。
ペンネンネンネンネン・ネネムは、行きあいながらふと見ますと、その赤い旗には、白くフクジロと染め抜いてあって、その横にせいの高さ三尺ばかりの、顔がまるでじじいのように皺くちゃな殊に鼻が一尺ばかりもある怖い子供のようなものが、小さな半ずぼんをはいて立ち、車を引っ張っている黒い硬いばけものから、「フクジロ印」という商標のマッチを、五つばかり受け取っていました。