「ではあれはやっぱりあのまんまにして置きませう。
といふ声とステッキのカチッと鳴る音がして誰か二三人はしご段をのぼって来るやうでした。
狐はちょっと眼を円くしてつっ立って音を聞いてゐましたがいきなり残りの葡萄の房を一ぺんにべろりとなめてそれから一つくるっとまはってバルコンへ飛び出しひらっと外へ下りてしまひました。
「ではあれはやっぱりあのまんまにして置きませう。
といふ声とステッキのカチッと鳴る音がして誰か二三人はしご段をのぼって来るやうでした。
狐はちょっと眼を円くしてつっ立って音を聞いてゐましたがいきなり残りの葡萄の房を一ぺんにべろりとなめてそれから一つくるっとまはってバルコンへ飛び出しひらっと外へ下りてしまひました。