楢夫はもう早くうちへ帰りたいらしくどんどん歩き出し一郎もたびたびうしろをふりかへって見ましたが馬が雪の中で茶いろの首を垂れ二人の人が話し合って白い大きな手甲がちらっと見えたりするだけでしたからやっぱり歩いて行きました。
みちはだんだんのぼりになりつひにはすっかり坂になりましたので楢夫はたびたび膝に手をつっぱって「うんうん」とふざけるやうにしながらのぼりました。
一郎もそのうしろからはあはあ息をついて
楢夫はもう早くうちへ帰りたいらしくどんどん歩き出し一郎もたびたびうしろをふりかへって見ましたが馬が雪の中で茶いろの首を垂れ二人の人が話し合って白い大きな手甲がちらっと見えたりするだけでしたからやっぱり歩いて行きました。
みちはだんだんのぼりになりつひにはすっかり坂になりましたので楢夫はたびたび膝に手をつっぱって「うんうん」とふざけるやうにしながらのぼりました。
一郎もそのうしろからはあはあ息をついて