楢夫はあんまりこゝろぼそくなって一郎にすがらうとしました。
またうしろをふりかへっても見ました。
けれども一郎は風がやむとすぐ歩き出しましたし、うしろはまるで暗く見えましたから楢夫はほんたうに声を立てないで泣くばかりよちよち兄に追ひ付いて進んだのです。
楢夫はあんまりこゝろぼそくなって一郎にすがらうとしました。
またうしろをふりかへっても見ました。
けれども一郎は風がやむとすぐ歩き出しましたし、うしろはまるで暗く見えましたから楢夫はほんたうに声を立てないで泣くばかりよちよち兄に追ひ付いて進んだのです。