さよなら、えい、畜生、その骨汁は、空虚だったのか。
タネリは、ほんとうにさびしくなって、また藤の蔓を一つまみ、噛みながら、もいちど森を見ましたら、いつの間にか森の前に、顔の大きな犬神みたいなものが、片っ方の手をふところに入れて、山梨のような赤い眼をきょろきょろさせながら、じっと立っているのでした。
タネリは、まるで小さくなって、一目さんに遁げだしました。
さよなら、えい、畜生、その骨汁は、空虚だったのか。
タネリは、ほんとうにさびしくなって、また藤の蔓を一つまみ、噛みながら、もいちど森を見ましたら、いつの間にか森の前に、顔の大きな犬神みたいなものが、片っ方の手をふところに入れて、山梨のような赤い眼をきょろきょろさせながら、じっと立っているのでした。
タネリは、まるで小さくなって、一目さんに遁げだしました。