と仰っしゃったのでしたが童子はやっぱり停まったまま、家の方をぼんやり見ておられますので、母さまも仕方なくまた振り返って、蘆を一本抜いて小さな笛をつくり、それをお持たせになりました。
童子はやっと歩き出されました。
そして、遥かに冷たい縞をつくる雲のこちらに、蘆がそよいで、やがて童子の姿が、小さく小さくなってしまわれました。
と仰っしゃったのでしたが童子はやっぱり停まったまま、家の方をぼんやり見ておられますので、母さまも仕方なくまた振り返って、蘆を一本抜いて小さな笛をつくり、それをお持たせになりました。
童子はやっと歩き出されました。
そして、遥かに冷たい縞をつくる雲のこちらに、蘆がそよいで、やがて童子の姿が、小さく小さくなってしまわれました。