丹青は画架に向って塗抹せんでも五彩の絢爛は自から心眼に映る。
ただおのが住む世を、かく観じ得て、霊台方寸のカメラに澆季溷濁の俗界を清くうららかに収め得れば足る。
この故に無声の詩人には一句なく、無色の画家には尺縑なきも、かく人世を観じ得るの点において、かく煩悩を解脱するの点において、かく清浄界に出入し得るの点において、またこの不同不二の乾坤を建立し得るの点において、我利私慾の覊絆を掃蕩するの点において、――千金の子よりも、万乗の君よりも、あらゆる俗界の寵児よりも幸福である。
丹青は画架に向って塗抹せんでも五彩の絢爛は自から心眼に映る。
ただおのが住む世を、かく観じ得て、霊台方寸のカメラに澆季溷濁の俗界を清くうららかに収め得れば足る。
この故に無声の詩人には一句なく、無色の画家には尺縑なきも、かく人世を観じ得るの点において、かく煩悩を解脱するの点において、かく清浄界に出入し得るの点において、またこの不同不二の乾坤を建立し得るの点において、我利私慾の覊絆を掃蕩するの点において、――千金の子よりも、万乗の君よりも、あらゆる俗界の寵児よりも幸福である。