夏目漱石 『草枕』 夢のなかの歌が、この世へ抜け出したのか、あるいはこの世の声が遠き夢の国へ、うつつながらに紛れ込んだのかと耳を峙てる。 たしかに誰かうたっている。 細くかつ低い声には相違ないが、眠らんとする春の夜に一縷の脈をかすかに搏たせつつある。 夏目漱石の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア