西洋流のレターペーパーを使いつけた彼は、机の抽斗からラヴェンダー色の紙と封筒とを取り出して、その紙の上へ万年筆で何心なく二三行書きかけた時、ふと気がついた。
彼の父は洋筆や万年筆でだらしなく綴られた言文一致の手紙などを、自分の伜から受け取る事は平生からあまり喜こんでいなかった。
彼は遠くにいる父の顔を眼の前に思い浮べながら、苦笑して筆を擱いた。
西洋流のレターペーパーを使いつけた彼は、机の抽斗からラヴェンダー色の紙と封筒とを取り出して、その紙の上へ万年筆で何心なく二三行書きかけた時、ふと気がついた。
彼の父は洋筆や万年筆でだらしなく綴られた言文一致の手紙などを、自分の伜から受け取る事は平生からあまり喜こんでいなかった。
彼は遠くにいる父の顔を眼の前に思い浮べながら、苦笑して筆を擱いた。