彼はいまだかつて月給というものを貰った覚のない男であった。
月給が嫌いというよりも、むしろくれ手がなかったほどわがままだったという方が適当かも知れなかった。
規則ずくめな事に何でも反対したがった彼は、年を取ってその考が少し変って来た後でも、やはり以前の強情を押し通していた。
彼はいまだかつて月給というものを貰った覚のない男であった。
月給が嫌いというよりも、むしろくれ手がなかったほどわがままだったという方が適当かも知れなかった。
規則ずくめな事に何でも反対したがった彼は、年を取ってその考が少し変って来た後でも、やはり以前の強情を押し通していた。