規則ずくめな事に何でも反対したがった彼は、年を取ってその考が少し変って来た後でも、やはり以前の強情を押し通していた。
これは今さら自分の主義を改めたところで、ただ人に軽蔑されるだけで、いっこう得にはならないという事をよく承知しているからでもあった。
実際の世の中に立って、端的な事実と組み打ちをして働らいた経験のないこの叔父は、一面において当然迂濶な人生批評家でなければならないと同時に、一面においてははなはだ鋭利な観察者であった。
規則ずくめな事に何でも反対したがった彼は、年を取ってその考が少し変って来た後でも、やはり以前の強情を押し通していた。
これは今さら自分の主義を改めたところで、ただ人に軽蔑されるだけで、いっこう得にはならないという事をよく承知しているからでもあった。
実際の世の中に立って、端的な事実と組み打ちをして働らいた経験のないこの叔父は、一面において当然迂濶な人生批評家でなければならないと同時に、一面においてははなはだ鋭利な観察者であった。