実際の世の中に立って、端的な事実と組み打ちをして働らいた経験のないこの叔父は、一面において当然迂濶な人生批評家でなければならないと同時に、一面においてははなはだ鋭利な観察者であった。
そうしてその鋭利な点はことごとく彼の迂濶な所から生み出されていた。
言葉を換えていうと、彼は迂濶の御蔭で奇警な事を云ったり為たりした。
実際の世の中に立って、端的な事実と組み打ちをして働らいた経験のないこの叔父は、一面において当然迂濶な人生批評家でなければならないと同時に、一面においてははなはだ鋭利な観察者であった。
そうしてその鋭利な点はことごとく彼の迂濶な所から生み出されていた。
言葉を換えていうと、彼は迂濶の御蔭で奇警な事を云ったり為たりした。