ある時は無二に鳴らし、ある時は無三に鳴らす。
祖来る時は祖を殺しても鳴らし、仏来る時は仏を殺しても鳴らした。
霜の朝、雪の夕、雨の日、風の夜を何べんとなく鳴らした鐘は今いずこへ行ったものやら、余が頭をあげて蔦に古りたる櫓を見上げたときは寂然としてすでに百年の響を収めている。
ある時は無二に鳴らし、ある時は無三に鳴らす。
祖来る時は祖を殺しても鳴らし、仏来る時は仏を殺しても鳴らした。
霜の朝、雪の夕、雨の日、風の夜を何べんとなく鳴らした鐘は今いずこへ行ったものやら、余が頭をあげて蔦に古りたる櫓を見上げたときは寂然としてすでに百年の響を収めている。