夏目漱石 『明暗』 そうしてその中からまた新らしい金口を一本出してそれに火を点けた。 行きがけの駄賃らしいこの所作が、煙草の箱を受け取って袂へ入れる津田の眼を、皮肉に擽ぐったくした。 時刻はそれほどでなかったけれども、秋の夜の往来は意外に更けやすかった。 夏目漱石の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア