彼らには自分ら兄妹でなくては見られない、また自分ら以外の他人には通用し悪い黙契があった。
どうせお互いに好く思われよう、好く思われようと意識して、上部の所作だけを人並に尽したところで、今さら始まらないんだから、いっそ下手に騙し合う手数を省いて、良心に背かない顔そのままで、面と向き合おうじゃないかという無言の相談が、多年の間にいつか成立してしまったのである。
そうしてその良心に背かない顔というのは、取も直さず、愛嬌のない顔という事に過ぎなかった。
彼らには自分ら兄妹でなくては見られない、また自分ら以外の他人には通用し悪い黙契があった。
どうせお互いに好く思われよう、好く思われようと意識して、上部の所作だけを人並に尽したところで、今さら始まらないんだから、いっそ下手に騙し合う手数を省いて、良心に背かない顔そのままで、面と向き合おうじゃないかという無言の相談が、多年の間にいつか成立してしまったのである。
そうしてその良心に背かない顔というのは、取も直さず、愛嬌のない顔という事に過ぎなかった。