夏目漱石 『明暗』 津田は何とも答えなかった。 お延の拵らえてくれた縕袍の襟を手探りに探って、黒八丈の下から抜き取った小楊枝で、しきりに前歯をほじくり始めた。 彼がいつまでも黙っているので、お秀は同じ意味の質問をほかの言葉でかけ直した。 夏目漱石の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア