お延の拵らえてくれた縕袍の襟を手探りに探って、黒八丈の下から抜き取った小楊枝で、しきりに前歯をほじくり始めた。
彼がいつまでも黙っているので、お秀は同じ意味の質問をほかの言葉でかけ直した。
「兄さんはお父さんが快よく送金をして下さると思っていらっしゃるの」
お延の拵らえてくれた縕袍の襟を手探りに探って、黒八丈の下から抜き取った小楊枝で、しきりに前歯をほじくり始めた。
彼がいつまでも黙っているので、お秀は同じ意味の質問をほかの言葉でかけ直した。
「兄さんはお父さんが快よく送金をして下さると思っていらっしゃるの」