家の構造から云うと、階子段を上ってすぐ取つきが壁で、その右手がまた四畳半の小さい部屋になっているので、この部屋の前を廊下伝いに通り越さなければ、津田の寝ている所へは出られなかった。
したがってお延の聴こうとする談話は、聴くに都合の好くない見当、すなわち彼女の後の方から洩れて来るのであった。
彼女はそっと階子段を上った。
家の構造から云うと、階子段を上ってすぐ取つきが壁で、その右手がまた四畳半の小さい部屋になっているので、この部屋の前を廊下伝いに通り越さなければ、津田の寝ている所へは出られなかった。
したがってお延の聴こうとする談話は、聴くに都合の好くない見当、すなわち彼女の後の方から洩れて来るのであった。
彼女はそっと階子段を上った。