作家別 名言・名文
立原道造の名言・名文
ただその物語の美しさが、僕らにはすこしばかりいらだたしく哀しかつたのだ。立原道造『夜に就て』
それは、待つてゐる時間は、待つてゐない時間よりも、その待つてゐるものを見えなくするからだ。立原道造『白紙』
友人同士が一しよにうまくやつて行くのは、彼等を裏打ちしてゐる苦痛のおかげにすぎないのだ。立原道造『白紙』
さうして、よく見ると、その小さな一片一片には、可愛らしい少女が乘つてゐたのである。立原道造『夜に就て』
そのなかに、春蝉は彼のかなしい感傷の小曲をうたいあげたのである。立原道造『夏秋表』
凡そ人は夢のなかに氣ままにしのびいることの出來ないたちのものである。立原道造『夜に就て』
僕が時計の文字板から讀むのは、要するに數字にすぎない。立原道造『白紙』